及川誕。2015

※会話文のみ
※若干腐向け





「おはよう及川、誕生日おめでとう」

「えっ!?あ、ありがとう!!」

「なんでそんな驚いてんの?朝から散々祝われてたじゃん」

「い、いや、まさかなまえちゃんに祝ってもらえると思ってなくて!」

「はあ?何それ、せっかく私が誕プレ用意してあげたのに、いらないんだ、あっそ」

「ええっ!?嘘嘘、ごめんねなまえちゃん!!だからプレゼント頂戴!!」

「紙袋三つ分も抱えといてまだ欲しいとか欲張りか」

「違うよ、なまえちゃんからのプレゼントだから欲しいんだよ!」

「はいはい言い訳乙。まあ、プレゼントと言っても、物じゃなくて情報なんだけどねー」

「情報?」

「そ。新聞部エースのなまえさんが、及川ファンの種類について教えてあげる」

「…ファンの種類って何?」

「一口に及川のファンと言っても、大まかに分けて三種類の系統があるの。ひとつはいつもキャーキャー言ってるミーハー。これはファンクラブ作ったりして、あんたをアイドル扱いしてるファンね」

「いつも差し入れ持ってきてくれる子達の事?」

「そうそう。あとあんたが絡んでくるせいで私に謂れの無い嫌がらせしてくるのはこいつらだから、ちゃんと躾しろよボケ」

「嫌がらせ!?えっ、ちょっと待って初耳なんだけど!なまえちゃんそんなことされてるの!?」

「次に、ミーハーみたいな積極性はないけど及川を恋愛的に好きな隠れファン。この子達は表立って主張しない分、本気度が高い。あんたに告白してくる女子の半数は、このタイプね」

「ねえ聞いてる!?誰に嫌がらせされてるの!?」

「それは毎回自力で撃退してるからもういい。寧ろ余計面倒になるから関わるな。躾だけしとけやクズ川」

「撃退してるの!?ていうか躾ってなに!?」

「因みにあんたが歴代彼女にフラれてるのは、彼女になったこの子達にあんたが本気じゃなかった事に気付いたからだよこのクズ!!」

「ええっ!?おっ俺は別にそんなつもりじゃ…!!」

「うるさいクズ!好きでもないのに付き合って女の子泣かせんじゃないクソ川が!!」

「ねえこれ俺の誕生日プレゼントなんだよね!?なんでこんなにボロクソ言われてるの!?」

「そんでね、あとひとつがある意味一番厄介なファンでね」

「ていうかなまえちゃん切り替え早くない!?」

「いいから聞けよ」

「ハイ」

「で、これは少数派だけど確実に全学年に満遍なく生息してるファン層なんだけどね……







及川と岩泉が掘るとか掘られるとかの妄想を糧に生きてる子達なのよね」

「………………えっと、つまり?」

「お前らバレー部員でホモ妄想してる腐女子」

「」

「まあこのタイプは個人や内輪で妄想するだけで、ミーハーみたいにうるさくないし隠れファンみたいにガチ告白もしないから、無害っちゃあ無害だね」

「」

「表面上は関与してこない分、一番温厚だし。腹ん中は気狂いのように荒ぶってるけどね」

「」

「及川大丈夫?息してる?」

「」

「あ、駄目だこいつ」










及川誕。2015


「おいクソ川、部活行くぞ」
「ひっ!!いっ岩ちゃん俺に近付かないで!!」
「はあ?」
「俺は掘られるのはごめんだからね!!」
「何言ってんのか全くわかんねーけどとりあえずムカつくわ」